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#02 専務対談

自分たちで可能性を追求する
組織設計事務所として
さらなる発展を目指す

  • 樋口 洋一
    樋口 洋一専務取締役
    大阪担当
  • 矢川 修宏
    川瀬 普也専務取締役
    東京・名古屋・
    九州・高松担当
  • INTERVIEWER
    大植 基義
    矢川 修宏上席執行役員
    大阪第一事務所所長・
    高松事務所所長

Question 入社時の所員数と、会社の印象を教えてください。

樋口 洋一
樋口 洋一

1986年に入社した時、私は確か10番目の所員だったと思います。体育会系の人、芸術家肌の人など個性豊かな先輩が多く、他の設計事務所と雰囲気が違い「面白いな」と感じました。その当時驚いたのは、創業者である故・竹田会長に「成長したらすぐ独立してもいいんだぞ」と言われたことです。一人一人のことを考えて、相手の顔をちゃんと見ながら本質を話してくれていると感じました。

川瀬 普也
川瀬 普也

私が入社した1989年はバブル真っ只中で、所員は40人ほどでした。当時から非常に明るい雰囲気で、家庭的な温かさがありました。例えば、毎週月曜の主任会議では、皆で朝食をとりながら、ゆったり話をするといった時間を竹田会長はとても大事にしておられました。

Question ご自身の成長につながった出来事などはありますか。

樋口 洋一
樋口 洋一

東京事務所の創成期に携わり、苦心しながらも体制を整えていった経験は自分の糧になりました。また竹田会長からは常に、設計者以外の目線を持ち発想することの大切さを教わっていたこともあり、後に信託銀行への出向を経て、接点を持てた大手設計事務所とともにプロジェクトを進める際、施主の目線で建築に関わることができ成長につながったように感じます。

川瀬 普也
川瀬 普也

当時はリゾート開発の仕事が数多くあり、私も入社3ヶ月めから超高層3棟を建てる大型リゾートプロジェクトに携わらせていただきました。その際、幾度もの図面の描き直しを通して、超高層の知識を身につけることができました。結局、バブル崩壊の影響を受け竣工には至りませんでしたが、いい経験をさせていただきました。

Question 当社は超高層に強みを持っていますが、ご自身が携わられた
超高層プロジェクト等で印象に残っている作品はありますか。

樋口 洋一
樋口 洋一

私が初めて手掛けた超高層はフルPC工法を採用したロイヤル谷町タワーです。その後、総合設計制度によって宝塚大劇場の隣地に超高層を計画したファミール宝塚グランイーストタワーは、大学の教授も交え景観に関する議論を交わしながらプロジェクトを進め、当社の代表作品ともなりました。この頃から超高層の依頼がどんどん増えはじめたように思います。

川瀬 普也
川瀬 普也

豊富な経験値と、クライアントに寄り添い1件1件丁寧な仕事をしていくことで信頼関係を築けた結果だと思います。クライアントの信頼を得ると設計に思いを反映しやすくなります。自身の作品でいうとパークスクエア城東は、住棟配置や回廊の設え、色彩、眺望、住戸プランのバリエーションなど付加価値を高めることができ、数十年住んでも居心地の良い住宅を造れたのではと思います。その後も、大規模開発のOSAKAフォレストスクエアなど様々な作品に携わる機会を得ました。

  • OSAKAフォレストスクエア(2004)
  • ネオリンケージ長堀橋(1991)
樋口 洋一
樋口 洋一

昨今の傾向として、事業性を最優先にする姿勢から、景観や街づくりなど環境や暮らし心地を重視する方向へとクライアントの意識がシフトしてきたように感じます。その一例としてファミール芦屋東では、容積消化よりも居住者の快適性に重きを置くというクライアントの判断から、逆梁ハイサッシを用いた今までにはない開放的な住空間を実現することができました。また私は常識を覆す設計を考えるのが好きなので、複雑な屋根形状を実現したネオリンケージ長堀橋も印象に残っています。さらに、当社の昨今の作品性の向上に関して、所員の皆さんにすごく感謝しています。専務という立場でありながら、今も一緒に設計に関われていることがすごく嬉しいですね。

川瀬 普也
川瀬 普也

樋口専務が言われたように、この立場で物件に関われるのは、私も非常にありがたく思っています。特に東京事務所での11年間は、メンバーの成長とともに作品のレベルが上がっていき、クライアントや居住者の皆さんに喜んでいただけ、一緒に分かち合える時間を共有できました。

  • ファミール芦屋東(1995)
  • ファミール宝塚グランイーストタワー(2003)

Question とてもいいお話をありがとうございます。ご入社当時の数名体制から徐々に所員が増え、組織として成長してゆく過程を体感してこられた樋口専務、川瀬専務からご覧になって、現在の当社の「組織としての強みと弱み」は何だと考えられますか。

川瀬 普也
川瀬 普也

強みは、創立当初から変わらず所員一同、全員営業の感覚で業務を行っていることだと思います。設計事務所でこれは珍しいことだと感じています。設計者の意見を押し付けるのではなく、クライアントの意見を聞き、採り入れる感覚が全員に備わっているため、仕事を得続けられやすい環境が整ってきました。ただ少し、クライアントに寄り添いすぎる部分があるのも事実で、これは弱みとも言えるでしょう。自分の考えを持った上で意見を聞くバランス感覚を養ってもらえれば、より一層よくなっていくと思います。

樋口 洋一
樋口 洋一

川瀬専務と同意見で、強みは全員営業であること。我々が先輩の姿を見て学んできたように、中堅、若手の方々にも受け継がれています。弱みは、人材のバランスです。今後を見据え組織体制を強くするためには、意匠担当者のみならず、設備や構造などに詳しいエンジニアを増やしていく必要があります。一人一人の仕事量の多さについても考えていかねばなりません。そのために我々取締役が会社の方向性を議論し、所員個々の伸びしろをさらに伸ばせるように改善していきます。

Question 創立50周年を迎える当社の、組織事務所としての今後のビジョンについてお考えをお聞かせください。

樋口 洋一
樋口 洋一

これからも、「自分たちで可能性をとことん追求する事務所」であってほしいですね。一人一人が自分の思う建築を追求する姿勢を持ち続けながら、組織設計事務所として設備や構造などの専門性も高めていく。どんな分野も設計可能な事務所になれば、また一つ当社の強みが増えますし、会社の規模が大きくなった際も幅広く対応できます。「みんなが考える」という、IAO竹田設計の特徴であり、創業時からのマインドを大事にする所員たちに、未来をつないでいってほしいですね。

川瀬 普也
川瀬 普也

AIの浸透などデジタル化の波は避けては通れません。その波に乗り、操ることで業務を効率化し、所員が本来設計者として注力すべきオリジナリティーや、付加価値をつくり上げる部分にしっかり取り組めるよう、新たな技術への投資をしていきたいと考えています。また、当社が創業以来、長く携わってきた住宅分野においては、培ってきた自信が所員にはあると思います。今一度、柱である住宅分野を押しも押されもしない形にすること、その上で非住宅分野にもしっかり取り組めるよう組織体制を充実させていくことで、50周年のその先を見据えた形を創っていければと考えています。

  • 八光心斎橋AIR Bldg(2006)
  • パークスクエア城東(2002)
  • 大阪ひびきの街 ザ・サンクタスタワー
    (デザイン監修・2015)

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